シリア
中近東ってどんなトコ?
何を隠そうノリさんは、小学校の頃に毎週毎週、日曜日にキリスト教の教会にかよっていた事がある純真無垢な少年だったのだ。ところが、ある時からこの世に神など居ない事を悟り(?)、今ではすっかり無宗教になってしまった。
まあ、そうは言っても宗教を真っ向から否定する訳でも無く、数々の聖書に書かれているエピソードはとても印象に残っていた。
そんなある日、本屋でイスラエルの本を立ち読みしていたら、聖書の中のエピソードに書かれている場所が実際に存在するという事を知って驚いた。それまでは、なんとなくおとぎ話のようでどうも実感が持てなかったのだ。
さっそく中東について調べてみると、そこには数千年前の遺跡がいたる所に今も保存されているという地域ということが分かった。
そして、ついに来年にせまってしまった、ノストラダムスの大預言で言うところの、世界終末。なんでも災いはアラブから訪れると言われているらしい。いったいそれは本当なのか?本当だとしたら俺達が阻止せねばならない!!!
イスラムのアラブ世界にも行ってみたいし、それから聖地巡礼だ。世界終末を阻止する為にも俺達は中近東に旅立たなければいけない!!!!!!!!!
モスクワ経由アラブ行き
俺達は今、モスクワを経由して中近東へ向かう飛行機の中にいる。金がないバックパッカーが中近東へ行く時に利用される、エアロフロート航空。時間はかかるがとってもリーズナブルなのだ。
それにしても、長い長〜いフライト。何かおもろい事はないもんだろうか?
俺達は、ちょうど最後尾の喫煙席にいたので、隣の空席には煙草を吸うために入れ代わり立ち代わり乗客がやって来ては煙草を一服していく。自然と暇人どうしの会話は始まることになる。
「どこから来たんだい?」「私はロシアよ」
「日本には観光かい?」「ビジネスで来たのダンサーなのよ」
「日本ではたくさん儲けたかい?」「ぜんぜん、私は金髪じゃないしブルーアイじゃないから…」そういうもんなだろうか?そんな事ないと思うけど。白人好きのみなさんに聞いてみたい。
おっお次に来たのは、、ロシア人のファッションモデルか
「六本木はとても楽しいわ、東京はニューヨークみたいね」などとのたまっている、かなりブイブイ言わしてたとみた。
ハーイ次の患者さ〜んいらっしゃ〜い。 おっ、次は日本人か、えっ何?この飛行機に乗ってる日本人は、ほとんどがヨーロッパへ向かうツアー客なのかい?
えっ俺か?俺は中東へ行くんだよ。馬鹿野郎!テロリストなんかじゃねぇ〜ぞ!!!
飛行機の中はさながら『徹子の部屋』状態となった。おかげで10時間の長丁場のフライトはあっという間にすぎていったのであった。
ダマスカス
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