アジアで歌われるJ-POPカバー曲

香港・台湾

香港では、数年前まで日本の曲をとにかく大量にカバーされてました。一時期は一人のアーティストが1年にアルバムを5〜6枚出すのも珍しくない状態で、大抵はJ-POPのカバー曲がそのアルバムの多くを占めるちゃう状態でした。J-POPの大量カバー曲は日本のドラマやCDの影響も大きいけれど、作曲者の人材不足という理由もあります。
しかし近年、アンソニー・ロンなどが牽引車となってオリジナル路線を望む活動がさかんになり、一部のラジオやテレビなどがカバー曲は一切放送しないなどという運動を行った結果、最近の香港POP'S界からカバー曲が少なくなりつつあるみたいです。

大黒麻季 『ら・ら・ら』 = シャーリー・ヤン 『為イ尓而来』
松田聖子 『大切なあなた』 = ヴィヴィアン・ライ(黎瑞恩) 『陽光路上』
桑田桂介 『月』 = ジャッキー・チュン(張學友) 『望月』
サザンオールスターズ 『真夏の果実』 = ジャッキー・チュン(張學友) 『毎天愛イ尓多一靡シェ』
宇多田ヒカル 『automatic』 = ケリー・チャン(陳慧琳) 『情不自禁』
尾崎豊 『I LOVE YOU』 = アーロン・クォック(郭富城) 『到底有誰能 告訴我』
とんねるず 『ガラガラヘビがやってきた』 = (軟硬天師)

ところで、中国語圏でもっとも数多くカバーされたアーティストは誰かというと、

中島みゆきさんです。

中島みゆきの楽曲は正式契約だけで38タイトル70曲以上
その他、海賊版も含めると数えきれない程のカバー曲が存在する。

主なカバー曲
『時代』= サリー・イェップ(葉倩文)'80年代から活躍するベテランシンガー
『最愛』= ヴィヴィアン・チョウ(周慧敏)日本でもCDデビューした正統派美人歌手
『空と君との間には』= リンチャー・イー(林佳儀 )『一個人的我依然會微笑』'95年台湾デビュー


なかでも『ルージュ』は香港・台湾から大陸全土に、そしてヨーロッパにまで広がった。

もともとは'77年にちあきなおみに作った楽曲で
'86年には、中島みゆき自身のアルバム「おかえり」に収録

その後'92年にアジアの歌姫フェイウォンがカバーして爆発的なヒットとなった。
'93年には、アリーリャンがカバーして全国的に広まり、同じく'93年カリークォンもカバー。

そして、『ルージュ』は中国圏を経て中近東、アフガニスタンやトルコの内戦地帯でも
兵士達に愛されたと言う。

'90年代中ごろになるとドイツのジェシカ・ジェイがダンスミックスとして英語でカバー。

20年間近くの年月をかけて、香港・台湾〜大陸全土〜中東〜ヨーロッパにまで広まった曲。これぞ「ルージュ・ロード!」なのだ。


韓国

公には日本大衆文化禁止の韓国ですが、日本のカバー曲は存在してます。

来生たかお 『GOODBEY DAY』 = POSITION 『GOODBEY DAY』
尾崎豊 『I LOVE YOU』 = POSITION 『I LOVE YOU』
浜田省吾 『もう一つの土曜日』 = キムジャンフン 『Blue Day』
チェッカーズ 『ジュリアに感傷(ハートブレイク)』 = コンチュリコッコ 『OH MY JULIA』
平井賢 『LOVE OR LAST』 = コンチュリコッコ 『LOVE OR LAST』
もんた&ブラザース 『ダンシングオールナイト』 = ペク・チユン
サザンオールスターズ 『いとしのエリー』 = パク・サンミン
美空ひばり『河の流れのように』 = イ・ファス
皆川おさむ 『黒猫のタンゴ』 = ターボ『黒猫のネロ』(コムンコヤンイ ネロ) 若者向けにアレンジ。
いづれも韓国で最近ヒットした曲ですが、なぜか日本人的には懐かしめの曲ばかり。

新めの曲では、 MISIAの 『つつみこむように』をSESがカバー、メンバー自身が韓国語歌詞を手がけている。
さらにキワモノ系のポンチャックでは、イパクサがさまざまな日本語曲のカバーをしてます。

日本の曲が禁止されているものの、実際は政府よりも韓国のレコード会社が国内の市場を脅かされる危険性の為に躊躇してるらしい。とは言っても、音楽業界では日韓の交流が今後ますます進む事でしょう。

フィリピン

どちらかと言うとアメリカの曲の方が影響力は大きいフィリピンだけど、日本の曲もgloveやピチカートファイブなど人気がありました。
ちなみに、フィリピン人はあまりカバーを好まないらしい。フィリピン人歌手がカバーしてその曲がヒットしても、それがカバーだとわかると非難をあびてしまうそうな。
そんなフィリピンですが、空前のスーパーヒットを記録した日本人歌手テッド伊藤がいます。

テッド伊藤は'90年に徳永英明の『最後の言い訳』をタガログ語でカバーした『IKAW PA RIN』が年間最優秀賞を獲得。その後2枚目もフィリピン至上最高売上を記録した。他にもアルバムの収録曲には、尾崎 豊・サザンオールスターズ・玉置浩二などのしっとりめの曲をカバー曲が多い。彼はバリバリのJ-POPカバー曲なんだけど、日本人が日本の曲を歌ってるってことで許されるみたい。

中国

将来日本の最大の市場になるだろうとは言われているものの、もっとも有名な日本人歌手はいまだに山口百恵なんだとか。
そうは言っても、香港の衛生テレビを通じて日本人歌手も紹介されたりしてはいるし、大陸でも人気の高い香港や台湾の歌手が歌った日本語カバー曲はたくさん入っています。たいていの場合それがJ-POPカバー曲だと気がつく人は少ないらしいけど。

日本のレコード会社にしても、いまひとつ中国に積極的じゃないようです。まあ、曲を出しても翌日には海賊版が作られる国なので仕方が無いんですけどね。

マレーシア

マレー系、インド系、中国系で構成されている他民族国家なので、マレー系はマレーポップをインド系はインドポップを主に聞いているようです。
しかし中国系の間では香港や台湾を経由して入ってくる情報により日本語カバー曲も人気が高いです。でもここでも日本語カバー曲だと気がづかない人も多いんだけど(笑)。



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