テウチョンハプサーカス
扶蘇山を一巡りした後は、市内まで観光船で帰ることにする。舟はゆっくりと川を下りやがて船着き場に着岸した。すると、その土手沿いにボロボロのテントが建てられていた。どうやらサーカス小屋のようだ、それにしてもほとんど客らしい人影がまったく居ない。一応12時からと書いてあるけど、ホントにやるのか?。
やがて開演時間になり、客引きがめんどくさそうに呼び込みが宣伝をはじめた。「サ〜カスハゲッスムニダ〜〜」う〜ん大丈夫か?しばらくするとようやく2人のお年寄りが入場していった。当然ノリさんとベンちゃんもいったいこの中でどんなことが行なわれるのか潜入調査だ!。
テントの中に入ってみると、そこではスピーカーから演歌がながれ小さい子供たちはそこら中で遊び回っていた。本当に大丈夫なのかよ、おい?しばらくするとようやく10人ほどの客が入り、いよいよ開演の幕が上がった。
ステージに現れたオヤジはおもむろに手品を披露しだした。、、、、っておい!しょぼいぞ〜〜!入場したのを徐々に後悔しはじめてくきた。がっしかし、続いて現れた二人の女の子は登場するやいなや観客たちは、衝撃的なものを見ることとなった!!!。
見た目はどこにでもいそうな普通の女の子なのだが、いざ一輪車をはじめると今度はその一輪車で綱渡り。さらにはロープの上で1輪車に乗りながら頭にお皿を投げていく、といった感じでどんどんエスカレート。その後も、空中ブランコ、マスト昇り、樽転がし、究極の技を次々とくり出し観客は唖然としながら見守る。正に手に汗握る、額に汗びっしょり。
サーカスが終わり呆然としていると、サーカス団のおじさんがよってきて唯一の若者である俺達に声をかけてきた。
「どっから来たんだ?」
「日本です、サーカスとってもおもしろかったです」と言うと、おじさんは満足そうに、このサーカスはな日本のNHKも取材に来たことがあるんだぜと教えてくれた。
その後、宿にもどると、なんと宿の娘である美人アガシが日本語ぺらぺらだった!韓国では、ひょんなところで日本語が上手い人と出会ったりする。
「俺達、今サーカスを観て来たんだ」
「えっサーカス来てるの?」
「あぁマジで凄かったよ」。
そのアガシによると韓国では普通の人は勉強ばかりをひらすらする。そして貧しい人はサーカスなどの肉体を使った芸をひたすら極めるとのだと言う。韓国の人は凄まじい。完璧な日本語と完璧なサーカスの技。どちらも相当な努力が必要なことだろう。今日はマジで凄いものを見せてもらったよ。
|