セピロックのオランくん
今は早朝の8時。東マレーシア・ボルネオ島のサンダカンにあるセピロックに着いた。あたりに人は誰もいない。来るのがちょっと早すぎたみたいだ。
ノリさん達は二日前にバングラのチッタゴンを飛び立ち、飛行機を4機乗り継いでたった今ここに着いたのだ。今までこんなに移動しまくった旅はあっただろうか?自分でも恐ろしいほどの強行群。
ここセピロックは、今や絶滅寸前の危機に瀕しているオランウータンを保護している施設だ。なんでもこのオランウータンはボルネオ島とスマトラ島の北部にしか棲息しておらず、すでに個体数は2000を割っていると言われており本当に絶滅が心配されている霊長類だ。
ここでは、親にはぐれたオランくんをきちんと野生に戻れるように教育したり、極めて野生に近い状態でオランくんを育てているという画期的な施設なのだ。
やがて9時頃になり、ようやくセピロックにも人が集まりだしてきた。
さっそくオランくんに会いにセピロックの中に突入だ!。周囲はもろに熱帯雨林のジャングル地帯といった感じで草木がやたらとデカい。そのジャングルの中を人が通れるように通路だけ木製で作られてある。
お〜〜〜いオランく〜〜〜んはるばる会いに来たぞ〜〜〜、出てこ〜〜〜〜い。
するとなにやら黒い物体Xが我々に近づいてくるではないか!!!!よくみると、オランくん!!こっこっちに歩いてくる!!!!!どっどうしよう!友好を深めようか?でも相手はサルだし。それとも臨戦体制に入っていた方がいいのか?あああああああああもう目の前にいいいいいる〜〜〜〜〜〜。すると、オランくんまるで俺達をシカトするかのように直前で森の中へ入っていった。うぉ〜〜すっすっげ〜〜、ちょっとアセッた。
プラットフォームAと呼ばれる餌場では、まもなく餌付けがおこなわれるという。しばらくすると係員がバケツに入れた餌を持って来た、すると2〜3匹のオランくん達がどこからともなくワラワラと現われはじめた。聞くところによると数年前までは、何十匹のオラン軍団が集まって来たらしいのだが、結局この日は3匹しか集まらず。あっさりと餌付けショウは終わった。そのあっさりとした餌付けショーを観て本当に絶滅を心配してしまうオレたちだった。
サンダカン
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