ダッカの中心地グリスタン。噂に聞いたがすごい街だ。まるでこの世の終わりのようにもみえる。 通りは、人、車、リキシャ、犬、牛、馬車、大八車、で埋め尽くされ街中が排気ガスや埃で白く霧がかったように淀んでいた。とにかくリキシャの数が半端じゃな〜い!!インドの人口密度も凄かったけどそれより凄いかも…。こんなところでまともな観光なんて出来るのか?!。正直地獄絵図を見ている気がしてくるよ…。
そうは言っても今はまだマシな方で、雨季にもなると強烈な高温にサイクロンと呼ばれる台風の影響で国土の3分の1は水没するって言うんだから凄いよ。本当によく国として成り立っているよな〜。
街を歩いてみると次から次に人やらリキシャが押し寄せて来て、つねに突っつかれるように歩かなくてはならなず、もう観光してるんだか、単に歩かされているんだか…。すごい人口密度。車はクラクションは慣らしっぱなし。ほとんど観光どころじゃな〜〜い!。
立ち止まって休憩していると、次から次に人がやってきては取り囲まれてしまう。どうも外国人が珍しいようで、あっと言う間に人が集ってしまう。もうみんなの視線を釘付けだぜ!。どこへ行っても人は集まる。つねに見られる。それにしても君たち俺らがそんなに珍しいのかよ!?
とある一人の少年は俺達のことをまるでETでも発見したかのようにどこまでも後をついて来た。もしかして俺達が初めて見る外国人だったのかもね…。はたして、この街で安らげる場所あるのか?
ショドルガットのアーロンさん
腹がへったので俺達は戦後闇市場のような食堂に入った。カレーを注文してみる。なんだかインドのカレーより辛めな感じだ。あたりを見渡すと他の客はみんな緑色のジュースのような飲み物を飲んでいた。とりあえず俺達も同じものを注文してみる。飲んでみると、
「おおおおおおおおおぇぇ〜〜〜〜〜」ううう、きょ〜強烈。例えて言うと、漬け物の汁を飲んでいるようなヤバいドリンクだった。ゲテモノ料理の美食家である、俺達も完璧に飲み干すことは出来なかった。
店を出て、近くにある店の前でコーラを飲んだ。するとまたまた人が集まってきてしまった。こまったな〜、と思っていると後ろの方から日本語の声がした。
「あなた達日本人でショ ここはあぶないでショ」
そう言うと、彼は人が集まらない場所まで非難させてくれた。 彼はバングラ人のアーロンさん。どことなく顔がビートたけしに似ていて、いきなり「コマネチ」でもやりそうな雰囲気をかもしだしているいい感じの人だった。10年間ほど日本で働いた経験があり、日本語はひたすら喋って憶えたという。
俺達はアーロンさんの案内で、ブリガンガ川に面する港、ショドルガットを見物しに行くことにした。
ここはダッカの中心港として栄えている場所だ。3階建ての大きな客船が停泊していたり、その回りには人を満載している小さな舟や手漕ぎの舟が無数に行き来している。とにかくどこにでも人が密集している国のようだ(笑)。
アーロンさんは手漕ぎの舟をチャーターして、川を一巡りする事となった。決してきれいとは言えない川で洗濯をしている人や、水浴びをしている人達がたくさんいる。その前を俺たちの舟は進む。当然みんなの視線を集めてしまう。中には俺達の舟を追いかけて泳いで来る子供達までいた。
|