アラハバードには3つの河が合流している地点がある、ガンガー、ヤムナー、そして目には見えないサラスワティー河の三っつが合流していると言われている。彼らはここをサンガムと呼び聖地として崇めている。
サンガムにやって来たノリさんとベンちゃん。辺りは広大な野原が広がり、道路沿いには沢山の人達でにぎわっている。すると、突然人ごみの中から巨大な物体-Xが歩いて来た。恐竜のようなその巨体、それは2頭の象だった。象の上には数人の男が乗っかり周囲の人達から象の鼻によってバクシーシを貰っていた。不愚者や疫病患者も道路沿いに沢山座っている。その廻りでは牛や猪豚や山羊まであたりを歩き回っていた。
人も動物も、不愚者や疫病患者も、ここではすべてが共存していた 。
川の合流地点のサンガムまで歩いてみる、広大な野原には巡礼者が列になりサンガムに向かって歩いている。
ラッパや楽器を鳴らしながら歩く集団や女性だけの巡礼者もいる。しばらく歩くと何十頭もの牛の大群がゆっくりと歩いて来た、大群が来ても誰も驚きもしない。ホントにここでは、何が起こっても変じゃないんだなぁ〜。
やがてサンガムに到着すると、そこの河にはたくさんの小舟が浮かんでいた。なんだか、ここでは他の聖地と違い旅行者が少ない為、物売りやストリートチルドレンがまったくいない。観光地化された聖地になると物売りやストリートチルドレンが多くて逆に俗世界に感じてしまったりするけど、ここは本物の聖地のように感じる場所だ。
サンガムからの帰り道に1人の老人と知り合った。その老人は英語が得意で、サンガムの砂を持ち帰りに来たらしい。俺達は爺さんと一緒にスラムのような店でチャイと軽食を食べて、しばし雑談。
街までの帰り道は、安い乗り合いバスを教えてもらい一緒に市内まで戻ることになった。
駅前に乗合バスが到着し、爺さんに別れを告げても彼は何故か付いてくる。いったいどこまで来るのかな〜と思っていたら、なんと俺達の宿まで来てしまった。まあ相手は老人だからそれほど問題ないのだけど…。仕方がないので一緒に記念写真を撮った。老人は珍しそうにカメラを覗き込み、このカメラのメーカーは何だ?と必死に紙にメモしていた。珍しかったんだな、カメラが…。やっぱそうだようだよな。
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